「改正省エネ法」について

技術資料・関連法規

「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」は、エネルギー消費量が大幅に増加している業務部門と家庭部門におけるエネルギーの使用の合理化をより一層推進することを目的に、平成20年5月に改正され、平成22年4月から施行されました。

「省エネ法」とは?

  • 省エネ法は、エネルギーの無駄のない効率的な利用を推進するための総合的な法律です。 昭和54年の制定以来、 約27年間にもわたり運用されてきており、今日世界最高水準と言われているのが、我が国のエネルギー使用効率の現実に寄与しているものです。
  • エネルギーは、日常生活や事業活動事業活動に必要不可欠なものですが、石油をはじめとするエネルギーの多くを海外に依存している我が国においては、できる限り有効に利用していくことが重要です。
  • 省エネ法には、「工場・事業所」、「輸送」、「住宅・建築物」及び「機械器具」それぞれについてのエネルギーの使用の合理化を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることが盛り込まれています。
  • また、エネルギーの使用は温室効果ガスである二酸化炭素の排出を伴うことから、できる限りエネルギーの使用量を抑えることが地球温暖化問題の解決のために不可欠です。

省エネ法の体系

基本方針

エネルギーの使用の合理化のためエネルギーを使用する者等が講ずべき基本的事項等について定めるもの。

エネルギー使用者の努力義務

消費者としての国民一般をはじめ、事業者、国、 地方公共団体といったエネルギーを使用するすべての者に対し自主的な努力を求めるもの。

工場に係る措置

工場・事業場における事業活動に伴うエネルギーの使用の合理化のための取組みの推進に努めなければならない。

判断基準の公表・指導助言

エネルギーを使用して事業を行う全ての事業者が省エネに取組む際の目安となる基準を国が公表し、 指導・助言を行う。

省エネ法改正のポイント

工場・事業場単位のエネルギー管理から企業単位のエネルギー管理へ

1.従来からエネルギー管理指定工場を有している事業者

改正前(平成22年3月31日まで) 工場・事業場ごとのエネルギー管理
改正後(平成22年4月1日から) 事業を全体としてののエネルギー管理

2.これまで、 エネルギー管理指定工場を有していない事業者

改正前(平成22年3月31日まで) 工場・事業場ごとのエネルギー管理
改正後(平成22年4月1日から) 事業を全体としてののエネルギー管理
指定基準の改正
企業単位のエネルギー管理義務を導入。
フランチャイズチェーンについても一事業者と捉え、 事業者単位の規制と同様の規制を導入。
報告書の提出単位の変更
定期報告書、 中長期計画書の提出が工場単位から企業単位に改正。
エネルギー管理統括者等の創設
企業の事業経営に発言権を持つ役員クラスを統括者に選任し、企業として管理体制を推進。

事業者単位の規制の概要

改正前 改正後
民間 コンビニ、外食産業、ビジネスホテル、中堅スーパーは、ほぼ全てが規制対象外(1店舗当たりのエネルギー使用量が少ない) 企業もしくは自治体単位でエネルギー使用量の合計が1,500kl以上の場合は、規制対象となる。
地方自治体 病院・学校庁舎等は、ほぼ全てが規制対象外(大規模な病院が第二種に指定されているケースがある)

工場判断基準

工場におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準(照明設備に関する事項の抜粋・要約)

区分 基準の内容 キーワード

合理化のための基準
1. JISZ9110照度基準及びこれに準ずる規格により管理基準を設定し使用。
  • 適宜調光による減光や消灯を行うことにより、 過剰や不要な照明をなくす。
照度管理基準
減光
消灯
2. 管理基準に基づいた定期的な照度の計測と記録。 計測と記録
3. 照明設備の新設の場合、 エネルギー効率的利用を実施すること。
  • インバータ式安定器を使用した設備を考慮。
  • 器具の清掃やランプ交換等の保守が容易な器具の選択。
  • 設置場所、 設置方法等についても保守性を考慮。
  • 器具の選択には、発光効率だけでなく点灯回路や器具効率、照射効率を考慮。
インバータ
保守性
発光効率
器具効率
照射効率

目標及び計画的に
取り組むべき措置
1. HIDランプ、 Hf蛍光ランプ等効率の高い光源を使用した照明器具を採用するよう検討。
照明率を含めた総合的な照明効率の優れた設備の検討。
HIDランプ
Hf蛍光ランプ
2. 昼間は昼光を利用することができ、初期照度補正が可能な照明器具の選択や照明自動制御装置の採用を検討。 昼光利用
初期照度補正
3. 不必要な場所や時間帯の消灯・減光のため、人感センサーやタイマーの利用について検討。 人感センサー
タイマー

エコセラⅡの省エネ環境対策性能

エコセラⅡ
360W
水銀ランプ
400W
メタルハライド
ランプ400W
高圧ナトリウム
ランプ360W
消費電力(kW) 0.38 0.42 0.42 0.38
初期光束(lm) 41,800 22,000 38,000 47,000
ランプ効率(lm/W) 116 55 95 132
定格寿命(H) 24,000 12,000 9,000 24,000
平均演色評価数(Ra) 75 40 65 25
水銀(Hg)使用量 70 100 100 20

(HIDランプ400Wクラスの拡散形ランプで比較)(当社比)

水銀灯の水銀(Hg)使用量を100とした時の比率

光源別の自然に優しい度合い

エコセラ 水銀ランプ メタルハライド
ランプ
高圧ナトリウム
ランプ
省エネ・省資源 ×
環境対応
(水銀使用量)
× ×
見え方
(自然光)
×
保守間隔
(寿命)
×

◎:大変優れている ○:優れている △:普通 ×:劣っている

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